まごうことなき「仮面ライダー鎧武の舞台」

だいぶ間が開きました。その間も観劇やらイベントやらには行ってるんですけどね。

 

そんなこんなで、話題の舞台『仮面ライダー斬月』 -鎧武外伝- を観てきました。

仮面ライダー初の舞台化? ヒーローショーとは違うの? そもそもガワは出るの? なんていろんなこと言われてましたね。や、アタシも思いました。

 

とはいえ、ハチャメチャにはまったシリーズのスピンオフ。そして主役は呉島貴虎だっていうから見ないわけにはいかないんですよ。さらに、脚本・演出は、舞台の民にも特撮の民にもおなじみの毛利さん。うん、きっとこれは大丈夫、俺らの毛利さんを信じろ。

 

アクションシーンから始まったり、ややこしい設定の説明に映像を使ったりと、あらゆるところにメサみがあって「うっは~!」って興奮したんですけど、内容はまごうことなき鎧武のスピンオフ。芳忠さんのナレの時点で、勝利を悟りました(勝利?)

 

ユグドラシルコーポレーションが、日本での実験(つまりは鎧武の出来事)前に、別の国で行ってた実験が引き金となって、今回の舞台のお話につながります。時間軸としては、鎧武から数年後ですね。

 

アンダーグラウンドシティでの出来事は、沢芽市の事件をなぞっているようでした。少年たちの抗争と、裏で操っている大人たち。アーマードライダー、インベス、謎の発作……。

 

そこに現れたのは、正義のヒーローではなく、2つの事件と深く関わっている呉島貴虎なんですよね。記憶を失っていた貴虎が、アイムら少年たちと出会い、少しずつ記憶を取り戻していく中で、かつての自分の罪と向き合う。

そして、「ノブレス・オブリージュ」を、今度こそ“正義”のために掲げるんです。まぁ、あのときも自分の正義を貫いただけではあったのだけれども。今度は弱い人たちによりそっているっていうのが、圧倒的に違うんだよね。

 

変身シーンは、現在のヒーローショーで行われている演出とほぼ一緒。サイドから出てきた壁で入れ替わる、照明と暗転を組み合わせるなどなど。さらに映像との組み合わせパターンもあって、視覚的に楽しかったです。やっぱりガワもいないとねぇ!!!!!

 

そして、フィギュアで先にネタバレしてしまったけど、斬月がカチドキアームズになったんですよ。2019年に、鎧武の新しいアーマーが観られるだなんて!!!!! そしてその力を与えるのは……“神”こと紘汰さんっていうのも熱かった! 特撮はCMで早バレかますのが様式美なんで、そのへんはあんまり気にしてなかったです。

 

鎧武がもともとダンスバトルをしていたってのもあって、ダンスの演出も映えてたなー! ヒーローショーのうまみを詰め込んで、さらに舞台として昇華した作品でした。

キャスト陣はお初の人も多かったのですが、個人的には原嶋くんの演技が心に響きましたね。そしてハルちゃんの殺陣は、エレガントな動きに反して「絶対殺すマン」の表情だったのがたまらなかったです。



罪を背負いながらも立ち上がった貴虎兄さんは、ヒーローそのものでした。ラストバトルのとき、鎧武のころの黒スーツだったのもよかった!正義の味方が黒で、敵方が白のスーツっていうコントラストも美しかったです。

 

鎧武の新作を見せてくれてありがとうございました。

シリーズ化、期待してますね!