映画刀剣乱舞が最高だったというお話。

映画刀剣乱舞見てきました。
感想はというと、こんなに面白いものがあっていいのか!?ってくらい楽しかったです。感動とか驚きとかいろんな感情がぐちゃぐちゃに襲ってきて、叫びたい気持ちをおさえるのが精一杯でした。


歴史には実は正解なんて存在しなくて、新たな発見によって塗り替えられたりして、流動的だったりもする。そしてその歴史のifをついてくる作品が大好きなんですよ。
映画刀剣乱舞のストーリーはまさにそれ。
どんなに歴史が苦手でもさすがに知っている「本能寺の変」をテーマに、「皆が知っている歴史」を守るために、三日月だけが知る「本当の歴史」の存在を隠して「あるべき歴史」を守るーーこのトリックが最高でした。刀剣男士である三日月出なければできなかったんだよ!
信長との会話で「本当の歴史とは何か」に言及しているのもよかった!


さらに、小林靖子さんによる脚本には特撮のメソッドがたっぷり詰め込まれていて、それを耶雲哉治監督が「これでもか!これでもか!」ってくらいカッコいい映像に仕上げてきたんですよ。出陣する6振の紹介なんか、まさに悪を倒しに行くヒーローそのもの!しびれるうううううううう!


そして、時間遡行軍が過去に干渉してる一方で、本丸にも大きな動きが。
それは審神者の代替わり。これが多くの人に知られてしまうと本丸が危険に晒されるから、審神者と三日月はこのことを伏せていたのだけれども、なんらかのルートから漏れて歴史修正主義者に知られてしまう……
(むしろそれが原因で時間遡行軍が過去に干渉しまくってたわけでして)


パンフのインタビューでもさんざん触れられていましたが、ここまで審神者と刀剣男士の心の交流が描かれていたのも珍しいな、と。映画本丸の審神者と三日月は、互いに歳を重ねた近しいものとして、友情のようなものが芽生えていたように見受けられました。


そんな三日月は「正しい歴史を守る」「審神者の代替わりを守る」という2つのミッションを同時に1人で行おうとします。なんで!なんでどこの本丸の三日月もこう1人で背負おうとするんだよバカヤロオオオオオオ!


そのせいで他の刀剣男士と衝突したりもするのですが、それでも彼らは使命を果たすために時間遡行軍と戦います。
すると、時間遡行軍の中にボバフェットのマスクみたいなのを被った見慣れない個体が。「無銘」って言ってるけど正体誰!? 無銘刀ってこと? なに? Nameless Fighter?(言いたいだけですすみません)


とまぁ、たくさんの伏線を張り巡らせてきたのですが、最終決戦で一気に回収してきました。
それぞれの刀種に合わせた派手なアクションシーンで興奮しまくってるところにぶちこまれる新情報。脳は追いついてないんだけど、どれもこれも爽快で、カタルシスが一気に押し寄せる。


そのひとつが、無銘の正体バレ。
だって!まだ!実装されてない刀なんだもの!まじかよーーーーーー!
正体は、明智光秀が持っていたとされる倶利伽羅江でした。最近ようやくふた振り目が実装された郷の刀だよー! こてぎりくんや、豊前くんとおなじグリーンの衣装で「いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」ってなりました。興奮しすぎて叫びそうになったんで慌てて口を押さえたんですが、隣の人も初見だったらしくておなじポーズをしてました。わかるよ、わかる……。


パンフにもあったし、「よくも利用しやがって!」みたいなセリフからもわかるように、どうやら時間遡行軍に操られてたみたいですね。あのマスクがジョジョでいうとこの石仮面みたいになって、操ってたのかなと。それでも元の主・明智光秀の刀(つまりは自分)を見て一瞬我に返るあたりが、刀剣男士なんだよなぁ。本丸に転送されて元の姿に戻ったのは、審神者の霊力の強さなのかなーと推測してます。そのまま本丸の刀になったみたいですが、靖子にゃんのインタによると、ゲーム内のドロを物語に組み込んでくれた模様……なるほど、アタシらが野生の○○と呼んでいたのには、こういうパターンもあるのか!と感動しました。


果たして今後実装されるのか、あの本丸だけに存在するのか……。大倶利伽羅とゴークリカラ!みたいなネタ、もうぴっしぶにあります? 8面でドロとか……?夢があっていいですね!


秀吉の元にいったのが黒田の刀たちなのも良かったよね。日本号が、あんな風貌なのに、きちんと「信長様」「秀吉様」って呼んでたの、あぁぁそうよねー!って熱くなった。ずっとシリアスが続いたから、この3人(ってか、1人と2振)のシーンは、クスッとできてよかったなあ。


そんで最終決戦に話を戻します。三日月は多分、折れる気満々だったんじゃないかと思うんです。近侍を降りるだけじゃなく、審神者と一緒に役目を終える気だったんじゃないかな、と。でも、そうはさせない。させるもんか。
戦いの最中告げられた、審神者からのメッセージが最高でしたね。「守るべき歴史は過去だけではない。今も大切な歴史なのだ」と。(ふわっとした記憶で書いてるからいいまわしは勘弁してな!)これ、今までのメディアミックスにはない新しい視点で、頭殴られたみたいな衝撃を受けました。


そして、遂に行われた審神者の代替わり。幼女審神者〜!ぴっしぶで見た大好きなやつ〜!地雷マン爆死案件なのもわかるけどそんなん知るか!だってかわいいんだもん……。彼女を背負った三日月は、刀というよりはとても人間味に溢れていて、こんな姿の本丸もあるのだなぁと胸がいっぱいになりました。


ラストの本丸の刀勢揃いにも、ヒェェェェェェェ!ってなりましたね。まさかね、まさか。どうせ後ろ姿の吹き替え……じゃない!ピントあってないけど、本物じゃん!うぁぁぁぁぁぁ
みんな伏せててくれてありがとう。スペシャル感めちゃくちゃあったわ……。


最後の最後に、サブタイトルの「継承」ってのがでてきたのもぐっときたな。継承された本丸の別の任務も見たいんで、とりあえず映画にももう少しお金を落としますね!


最高のエンターテイメント作品でした。刀剣乱舞ありがとう!